一般的にリラックス効果やストレス軽減などに用いられるアロマ。その効果は、寝つきの悪い方が入眠を良くするために、また、睡眠を深くするためにアロマを使うことによって、大きく睡眠の質を上げることが可能になります

海外では医療用としてアロマを医者が処方している国もあり、睡眠障害の治療法として使われ、ただの香りという認識は非常にもったいないでしょう。アロマには、精油(エッセンシャルオイル)と言われる植物が産出する揮発性(きはつせい)の油である芳香があります。

しかし、研究されているものの、どれもその実態はまだまだデータ不足でこれが正しいというものはありません。その中でも現在、研究・解明されている睡眠にまつわるアロマの効果を今回はご紹介していこうと思います。

大脳辺縁系とアロマテラピー

アロマには薬のような大きな副作用が無いにも関わらず、リラックス効果、集中力の向上、寝つきや睡眠の質を良くする効果があるのは明らかです。ではそもそも香りはどうしてリラックスや集中力の向上などの効果を生むのでしょうか。

まず、人間の鼻の奥には嗅細胞(きゅうさいぼう)と呼ばれる細胞が2,000万~5,000万個あり、嗅細胞(きゅうさいぼう)から出ている嗅毛(きゅうもう)で香りがキャッチされることにより、私たちは香りを感じるのです。その刺激が電気的信号に変換され嗅神経に伝わります。

それが「大脳辺緑系(だいのうへんえんけい)」へ到達し、大脳皮質嗅覚野(だいのうひしつきゅうかくや)に伝わり「におい」として認識するのです。

簡潔に説明するとにおいが直接脳に届くわけではなく、電気的信号となり脳に届き、様々な香りの信号に反応したホルモンが分泌されるため、においの変化を感じ、においに応じた効果が得られるのです。

アロマは大脳辺縁系の情動中枢と自律神経の二つに作用します。

大脳辺縁系とは「古皮質・旧皮質が間脳や脳梁を環状に取り囲み、これらの部分を縁どっている」という意味で、嗅球(きゅうきゅう)、嗅索(きゅうさく)、情動反応をおこす扁桃体(へんとうたい)、記憶の中枢である海馬などが含まれます。

アロマテラピーはこの特徴を利用・活用する方法です。

・精油(エッセンシャル)のにおいを嗅ぐことにより自律神経を整え、身体機能を調整する自然療法
・自分が好きな香りを嗅ぐことにより、過去に良いと思った記憶と結びつき、心理的効果を得る方法

とくに精油の成分は脳の神経細胞から出されるいろいろな神経伝達物質の放出に関わっていると考えられており、ストレスの緩和にとても効果的とされています。

においと一言で言っても、私たちが普段何気なく嗅いでる香りはとても大きな影響を与えているのです。

アロマどのような効果があるのか

ドラッグストアやスーパーにいくと数え切れない量のにおいがある商品を見かけませんか?
使われている成分には作用に応じて精油(エッセンシャル)の成分が使われています。

~プラスの作用~

アロマの効能に合わせて睡眠を促進させる

殺菌・抗菌作用

ティートリー、ユーカリ、ペパーミント、レモングラスなどに含まれるシトラール、メントール、リナロール

鎮痛作用

カモミール・ローマン、クラリセージ、スィートマージョラム、ゼラニウム、プチグレン、ベルガモット、ユーカリ、ラベンダー、ローズウッド、ローズマリーなどに含まれる酢酸リナリル、ゲラニオール

鎮静作用

イランイラン、カモミールローマン、クラリセージ、サイプレス、サンダルウッド(ビャクダン)、スィートマジョラム、ゼラニウム、ネロリ、パチュリー、プチグレン、フランキンセンス、ベチバー、ベルガモット、ベンゾイン、メリッサ、ラベンダーなどに含まれる酢酸リナリル、アンゲリカ酸エステル類

覚醒・消化・食欲増進作用

アニス、カモミール、ローズマリー、メリッサ、レモングラスなどに含まれるリモネン(柑橘系精油)

~マイナスの作用~

アロマの効能に合わせて睡眠を促進させる

かぶれや荒れの原因を引き起こす

こちらは人によって様々で、パッチテストを行い検査することによって避けられます。
皮膚刺激・粘膜刺激(濃度や適数の注意)

紫外線に反応して皮膚に炎症を起こす

光毒性(外出前にはベルガプテンを含む精油を使用しない)

精油の成分によるアレルギー反応

感作(パッチテストによる対策)

精油(エッセンシャル)一つ一つに肩こりや肌などに効果もあるくらい、香りはとても重要となります。

自分にあったアロマテラピーを

睡眠の3時間前に覚醒作用のアロマを吸引し、寝る前に鎮静作用のアロマを使用することにより、入眠をスムーズにするといった方法もあります。

しかし、上記は所詮理論的な効能で、自分が不快だと感じる香りを我慢して嗅ぎ続けても、リラックス効果どころかただただストレスを感じるだけとなってしまいます。

あくまでも「自分が良いと思える香り」が前提です。睡眠障害の方が良いと言われるから嫌な臭いのアロマを使うというのもなんの意味もありません。ですが、香りが脳に与える影響がとても大きいのも事実。

睡眠障害にも、自分はどこに属すのかを知り、その中で精油(エッセンシャル)の効能を知り、自分に合ったアロマを探してみると良いかもしれません。

>>睡眠の質を上げる9つの方法